首都圏のユースに対する意識調査(速報)

背景と目的

都市部には緑地が少なく、自然を感じることが難しいのではないか、と考え、緑地の量・質の乏しさ等により、都市部の若者が自然に触れる機会が失われているのではないか、という仮説を立てました。そこで、本調査では、関東大都市圏に居住もしくは通勤しているユース世代の方の緑地との関わりの現状について明らかにすることを目的としました。

方法

  • 実施期間:2020年6月28日~7月18日
  • 対象者:以下の全ての項目を満たす方

・関東大都市圏(さいたま市,千葉市,東京都特別区部,横浜市,川崎市)外で居住かつ/もしくは通勤している方

・15歳~30歳のユース世代の方

  • 周知方法:知り合いへの協力依頼・SNSを用いた拡散

結果の概要

SNSを利用したアンケートの結果、20日間で220名の回答がありました。回答者のうち約70%は高校生から大学院生までの学生でした。生物多様性に関する知識を問う設問では、「生物多様性」という言葉は比較的 認知度が高い一方で、関連する条約・条例は普及が進んでいないことが分かりました(図1)。「身近な自然に触れる機会」を問う設問では、「よくある」または、「ある」と選択した回答者は合わせて72%でした(図2)。その他にも、身近な自然に対する評価や幼少期の自然体験に関する設問を設けており、解析を進めています。

図1 生物多様性・愛知目標・国家戦略の認知度
図2 身近な自然に触れる機会の頻度

今後の予定

アンケート回答者のうち13名を対象に、オンラインにてインタビュー調査を実施しました。その結果、幼少期の自然経験と、日常生活での環境へ配慮した行動について関連が示唆されました。今後、詳細な解析を行い、現状を明らかにしていきます。

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