代表理事挨拶

私たちChange Our Next Decadeは、第15回生物多様性条約締約国会議(COP15)に向けて日本の若者が行動を起こすために2019年に設立し、「人と自然のより良い関係で共生できる社会の構築」を実現するために、国内外において政策提言と普及啓発に取り組んできました。

生物多様性は、私たちが生きていくために必要な経済や社会の基盤であり、地域ごとに異なる生物多様性は、食文化や言語、芸術など多様な文化を育んできました。生物多様性という言葉からは、自然だけを守ればいいという印象を持たれやすいですが、実は自然だけではなく、その自然を守る人々の暮らしや権利、知恵などをも同時に守っていく必要があります。

しかし、生物多様性の損失は止まることがなく、近年では目に見える形でその被害が浮き彫りになりつつあります。新型コロナウイルス感染症の流行や気候変動の影響による大規模な災害の発生もその一例です。生物多様性の損失が、私たちの暮らしに大きな影響を与えるものであると認識せざるを得ない状況にあります。

そうしたなか、2022年12月にはカナダのモントリオールでCOP15が開催され、生物多様性に関する新たな世界目標が決まりました。この目標では、2050年までに「自然と共生する社会」を実現するために、2030年までに達成すべき23の目標が定められており、その内容は、保護地域の拡大や、ビジネスにおける生物多様性の主流化、ユースの意思決定への参画確保など多岐に渡ります。これは、生物多様性を守っていくために、ありとあらゆる分野において変革が必要であるということでもあります。

「私たちの次の10年を変える」 団体名に込められた決意を実現するために、私たちはユースとしてこれからも活動していきます。

2023年9月1日

代表理事 芝崎瑞穂