- 前例なし!重油流出事故に対しモーリシャスと日本の若者の協働プロジェクトが始動
- 重油流出事故に対する現地の若者の「生の声」を届けるオンラインイベントを開催
- 「事故を風化させない」自然を守る若者の決意を今後も継続的に発信予定
協働プロジェクトの概要
2020年6月、WIN WIN Sustainability Youth Award 2020に世界のトップ20に選ばれたCONDとSov Lanatirが、ノミネートされた団体のみが参加出来るプログラムにて偶然出会い、CONDから声をかけ、2団体間の協働プロジェクトが発足しました。モーリシャスでの重油流出事故から4ヶ月が経ち、日本メディアでの報道が減り、人々の関心も低下してきているように感じられます。しかし、重油の影響を受けたモーリシャスの生態系は回復に20年以上かかるとされており、地元の人の生活や経済にも負担をかけています。そこで、モーリシャスの若者団体と協働し、事故やその後の影響について発信することで、事故を風化させず、考えるきっかけとなるようにこのプロジェクトを始めました。プロジェクトでは、「生の声」の「発信」に力を入れており、現地の若者に対するインタビュー動画の作成やオンラインイベントの実施を行っています。長期的な協働を視野に入れ、今後も継続して発信を行っていきます。
イベントの概要
2月20日(土)に「COND×Sov Lanatir モーリシャスユース対談~モーリシャス座礁事故のその後~」を開催しました。本イベントは、2020年7月にモーリシャス沖で起こったわかしお座礁重油流出事故に対し、モーリシャスと日本の若者が事故を風化させないことを目的に立ち上げたプロジェクトのキックオフイベントとして実施しました。このようなモーリシャスと日本の若者同士が協働して行うイベントやプロジェクトは前例がなく、両国の若者による「自然や未来を守りたい」という想いから実現したものとなりました。
今回のイベントでは、日本人を対象に、多くの方にモーリシャス重油事故の「現状」や現地の若者の「生の声」を知ってもらえるよう、現地の若者団体Sovlanatirから2人のメンバーをゲストに招き、事故当時の様子や最前での事故の対応に関する説明、質疑応答やパネルディスカッションを行いました。
パネルディスカッションでは、長期的な協働を進めるためにはどうしたら良いかをテーマに議論を実施しました。それぞれの発言は下記の通りです。
Sov Lanatir(モーリシャス)側の発言:
・ユースの良さは、スピード感と他世代間交流。意思決定が早いことと、上の世代への働きかけや下の世代への教育など、両方向へのアプローチができることが強み。こうした、幅広い世代や所属の人々とスムーズに関われることで、常に広い視野を維持し、創造的なアイディアを生み出すことができると考えている(Niha,19)。
・日本とモーリシャスは遠く離れているが、この事故を風化させないための情報収集や普及啓発は、継続的な支援の大きな要になる。引き続き、日本の人たちに協力してほしいと思う(Niha,19)。
・日本のユースが協働してくれることはとても励みになっているし、協働を申し出てくれて嬉しかった。当時は、目の前の事故対応に精いっぱいで、他国との協働という発想がなかった。日本のユースから声をかけてきてくれて、問題意識を持ってくれていることが伝わってきたし、とても勇気づけられた。(Nityam,22)。
・事故に関することだけでなく、「生物多様性」や「教育」、「他世代間交流」など、私たちは共通の目的を持っている。他の活動でも長期的に協力していきたい(Niha,19 and Nityam,22)。
・コロナが収束したら、実際に現地を訪れて、モーリシャスの豊かな自然を感じてほしい。スタディーツアーなどを通して、海に行き、いかに自然が身近なものかを体感してもらえるような協働企画も将来的にはやっていけたらいいなと思う(Niha,19)。
COND(日本)側の発言:
・ユース団体の良いところは、バイタリティがあり、フットワークが軽い人が多いように感じる。そのため2つの団体で協働していく、となったときに、すごく簡単につながっていくことができるのではないかと考えている(大野,21)。
・スピード感を持って大胆な計画にチャレンジできることはユースの強みだと思う(矢動丸,27)。
・ユースは情報収集と発信の両端でユースならではの特色があり、媒体として個性的かつ有力であると思っている。だから、ユースが連携して海外での情報を受け入れて発信するようなユースの「情報ネットワーク」みたいなものを確立して発信するということは、1つの重要な協働なのではないかと考えている(大野,21)。
・SovLanatirの2人の話を聞き、ユースが連携し、大衆に向けた発信を担うことは1つの「重要な協働」になることを確信できた(矢動丸,27)。
・私たちユース世代は自分たちの上の世代と下の世代のちょうど真ん中に位置しているため、どちらもつなぐことができる強みがある。なので、どちらも巻き込むことができる。ゆくゆくは世代間対話のようなこともしていくことで、もっと多くの人を主体的に巻き込んでいく場をつくりたいし、それができるのがCONDの強み。そのような方向性も考えていきたい(矢動丸,27)。
・このような事故が起きないことが最も望ましいが、仮に起きてしまった際にもユースが率先して迅速な対応ができるようなノウハウが世界中で共有された社会にしていきたい(大野,21)。
・協働プロジェクトのきっかけは重油流出事故だったが、将来的に、重油流出事故以外にも協働出来ることはあるように思う。Sovlanatirと長期的に良い関係を築いていきたい。モーリシャスと日本の自然環境や生息植物、文化等で異なる点が多いと思うため、お互いの情報・意見交換や経験の共有をしていけたら、と思っている(矢動丸,27)。
・人に関心を持ってもらうということは、人の心を動かす、人の認識を変えるという働きかけが必要になってくるがとても難しい。「環境分野の重要性を当たり前にしたい」と考えるCONDとしては、そうした日本と遠く離れた国の若者が恒常的に自然保護に向けて何かを一緒にやっている、という、一般の人からしたらある種非日常的であろうことを通して、多くの人に良い意味での影響を与えていけることが理想だと思う。利害関係のない若者同士が、一緒にやっていきたい、という気持ちだけでプロジェクトを行っていくことは、多くの一般の方の心を動かせる可能性もあるのかもしれない(矢動丸,27)。
参考
・イベントのアーカイブ動画はこちら
・イベントの参加者募集プレスリリースはこちら
・SovLanatirのメンバーにインタビューを行った動画はこちら
お問い合せ
本リリースに関するお問い合わせ先
Change Our Next Decade
モーリシャス協働プロジェクト担当:小玉(こだま)・矢動丸(やどうまる)
secretariat.cond★gmail.com (★を@に変えてお送りください)
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