開催概要
- 催事名:生き物と SDGs を考えよう~飢餓を解決するためのカギは農業と生き物の関係~
- 日時:2020 年 6 月 19 日(金) 19 時~20 時 30 分+自由歓談(21 時まで)
- 主催:Change Our Next Decade (COND)
- 共催:国際自然保護連合日本委員会(IUCN-J)
- 定員:20 名 当日参加者(計 27 名)
- 会場:オンライン(Zoom)
- 講演者:古沢広祐 氏
- 募集ページはこちら
2020 年 6 月 19 日(金)に古沢広祐氏をお招きし、オンラインツール Zoom を用いてセミナーを開催いたしました。対象者は 15 歳~30 歳までのユースを対象とし、知識や経験を問わず募集を行いました。本イベントは入門編ではありますが、専門的な要素も取り入れた内容を目的として計画をしました。
プログラムと当日の流れ
本セミナーでは司会担当の篠原が進行しました。COND 事務局(発表者:染谷)からは
全体的な流れを含め、団体説明と Zoom ガイダンス、SDGs の概要を説明いたしました。
当日の流れは以下の通りとして計画をしていた時間内に収まりました。
・19:00~19:20 趣旨・団体説明/SDGs の概要説明 染谷嵩久(COND)
・19:20~19:50 SDGs 達成における生物多様性×農業 古沢広祐氏(講師)
・19:50~20:20 質疑応答 古沢広祐氏(応答)・篠原光礎(質問発表)・染谷嵩久(質問共有)
・20:20~20:30 まとめ/閉会 矢動丸琴子(COND 代表)
・20:30~21:00 自由歓談
質疑応答ではスプレッドシート上に参加者からメッセージ上に届いた質問を染谷が担当
し記入と選定をしました。それを篠原が Zoom 上で参加者全員が質問を把握できるよう読
み上げ、古沢氏が応答しました。参加者からは約 14 コの質問がありました。質問にあっ
た内容の一部は以下の通りです。
質問 | 回答 |
机上では理解出来ることであってもそれを 自分事化として考え行動に落とし込むことが、 環境問題を含む社会問題に取り組む上で最も 重要な課題であると考えています。 COND さんや古沢さんはそのために取り組んで おられることはありますか?また、そのような 行動を起こす人を増やすための課題はありますか? | このようなイベントで農や食に 多くの人に興味を持ってもらいたい。 そして、ここでの食生活を見直してもらい 食べ方の問題をもっと認識させていくべき。 |
農業の形態をより自然と親和性の高いものへシフトして いく必要性を感じる一方で、増加する世界人口に対して 十分な食料を供給できるか疑問を持ちました。現段階で の試算等があればお教えいただきたいです。 | 共生型で世界人口を賄えるかは変化してくる。 今後は社会状況に適した食の流通や生活へ シフトしていかなくてはいけない。 |
自然と調和する農業の大切さがよくわかりましたが、か つてのような農業形態に戻すのは難しいと思います。こ れから農地として利用できる土地は少なくなってビルを 使った農業などの需要が高まっていくと思いますが、そ んな農業の形態についてどのように考えているか教えて いただきたいです。 | 勿論、建造物などを使った技術なども主流で あるが、耕作放棄地は意外と多くある。 また、焼畑をうまく利用できればうまく管理 もできる。 |
先進国で多量のフードロスが行われている一方、発展途 上国でも環境に負荷をかけた商業農業や海外の安い農作 物に依存した生活をしている場合も多いと思います。そ ういった発展途上国の状況においても生態系と調和した 農業を推進していくべきなのでしょうか? | 食料の使い方に大きな問題があるため、構造 を見直していかなければならない。目的が 先進国の利益になっているため、飢餓が生じて しまう |
本イベント終了後、希望者による自由歓談では古沢氏との意見交換が行われました。農業と生物多様性のあり方と社会問題であるコロナ危機への対応の意見がある中で、人口爆発の問題と食糧危機に関しての意見が多くみられました。どれも難問ですが、共通の意見として参加者からは、農と食のあり方は現状維持というのは困難であり、個々の認識と新しい農業技術と自然環境に適応した方向転換を考えていく必要があると上がりました。また、生物多様性と今回のコロナ危機の関係性に関してより深い興味を得られたと考えられます。
まとめ
上記でも述べた通り専門的なセミナーかつ初心者でも参加可能な本イベントは、知識・経験は問わない内容で企画・開催を行いました。参加者からも「初心者にも理解しやすい内容になっていた」、「もっと農業と SDGs、生物多様性について知りたいと思った」などの感想もありました。一方で、「もう少し具体的な内容を期待していた」等の意見もあり、新たにイベントを開催する際には内容の厳選や具体例または取り組みなどの実例を含めることも考慮し改善していく点も見られました。
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